2011年12月12日月曜日

番組案内「気仙のじいちゃん気仙のばあちゃん昔がたり」


『気仙のじいちゃん気仙のばあちゃん昔がたり』(金曜14:00)

この番組は、市内に居住する基本75歳以上の人生の先輩方にお話をお聴きする番組です。

昭和三陸津波やチリ地震津波の経験談、子どもの頃の話、戦時中の話など、思い出話をたくさんしていただいて、この大事なお話を後世に残そうというプロジェクトです。

有名な方ではなく一般の方の人生話がたくさんアーカイブされているということはまずないので、この機会に高田のご年配の方々からお話を集めて、ずっと先の未来の子供たちにまで残したいと思います。

私たちは人生の先輩方から多くのことを学ばなければならないと思います。

一方、お話は市内の皆さんのお知り合いが登場するわけですので、同じくらいの年齢の方々のお茶飲み話に花を添えられるように…という思いもあります。


ちなみに、高田以外の方に説明が必要かと思いますが、気仙というのは一般的に隣接県である宮城県気仙沼市の「気仙」と混同されるかもしれませんね。
ここ陸前高田市と大船渡市、住田町の2市1町は「気仙地方」という岩手県内の一地方なんです。

気仙のじいちゃん気仙のばあちゃんと言えば、この気仙地方のお年寄りの方を言います。

さて、今週はどなたが登場するでしょうか?金曜日14:00に注目です。



【陸前高田災害FM・制作メモ】

この取材では、おじいちゃんおばあちゃんが緊張せずにお話をしていただけるように、取材者がマイクを突き出すというスタイルは取っていません。
マイクを見なければ緊張度が下がりますので、なんとかマイクを見せずに録音をしたい!

…ということで、事実上この番組専用に導入したマイクが「バウンダリーマイク」という平べったい薄っぺらのマイクです。

バウンダリーマイクというのは何かというと、テレビ番組でも、ニュースやワイドショーなどでテーブルにひそかに置かれているマイクで、視聴者はほとんどマイクの存在を感じずに出演者の音声を聞くことができるものです。テーブルを使う番組はほとんどこのバウンダリーが置いてあります。
ただし、テレビ番組では、基本的にアナウンサーやタレントはピンマイクを付けているので、このバウンダリーマイクはピンマイクが不調になった場合に備えて、予備で置かれているだけのこともあります。

バウンダリーが一番有効活用されているのは、スポーツ中継においてかもしれません。
世界陸上などで選手がグラウンドを走る音などは芝生の上にいくつも転がされたバウンダリーマイクが拾っていることも多いです(サッカーのボールを蹴る音などはガンマイクの場合が多い)。

この番組では、そのバウンダリーをテーブル(コタツ)の上に置いて、おじいちゃんおばあちゃんとお茶を飲みながらお話を聞いています。
そのために、時々湯呑茶碗を動かす音や、おじいちゃんがテーブルをコツコツやって説明をしてくれる場合などにその音も収録されています。まるで、一緒にお話を聞いているような臨場感もあると思います。

放送局であれば、ピンマイクを用意するところですが、現場のミキサーなど装置の準備が大変になってきて気軽な取材とは言えなくなってくるのでバウンダリーをポンと置いて収録をしています。